人生は運よりも実力よりも勘違いさせる力できまっている
起業家や会社で出世する人、個人として名をあげる人はみんな実力があると思っている。もちろん継続力やチャレンジする精神も実力だと思うが、やっぱり地頭の良さやセンスのようなものが備わっているんだと自分を納得させていた。
しかし、この本曰わく、世の中で成功するために必要なのは実力や運ではない。必要なのは錯覚資産と呼ばれるものらしい。
やっぱりイケメン&美人は得をする
どこの会社でも「仕事ができる人」というイメージを持たれる人がいる。仕事ができるその人の発言は的を得ている気がするし、なんとなく説得力がある。そして上司からも好かれている。
これは全て錯覚だ!!というのがこの本の重要なポイント
著者は人々が自分に対して持っている、自分にとって都合の良い思考の錯覚のことを錯覚資産と呼んでいる。
少し分かりにくいが、「たった一つの仕事を成功させた」「上司からの評価が高い」「イケメン」など断片的なステータスが高いだけでその人の総合的な評価は高くなるように脳は錯覚してしまうらしい。
言われてみれば、イケメン俳優やジャニーズアイドルに対しては、ルックスが良いという理由でスポーツなど他のことも上手にこなすという勝手なイメージを抱きがちだ。
それも「イメケン」という錯覚資産により全体的なステータスが底上げされているからだと思う。
最近よく聞く「信用」は綺麗事
最近、本などで「信用」というワードをよく目にする。SNSなど個人で発信することが簡単で、同じ趣向を持った人どうしでコミュニティも作りやすい。
個人としての信用や評価というのはこれからの時代に必要かもしれない。
しかしこの本では「信用」とは錯覚資産を綺麗に見せるためのワードにすぎないという。錯覚資産は実力以上に自分をよく見せるものなのでズル賢い感じがする。
例えば、成功した理由を聞かれた時に「自分をよく見せたから」などと言ったら印象が悪い。そんなときに都合の良い言葉が「信用」だという。
「周りから信用があったから」「信用を積み重ねたから」と言えば、なるほど〜。と納得してしまいそうだ。
錯覚資産は正攻法とは言えないが、常に評価されている会社員こそ威力を発揮しやすいと思った。他にも脳の錯覚現象も書かれているので、実力以外で勝負したい人はぜひ読んでほしい。
ToDo
・脳は常に錯覚していることを覚えておく
・認知的不協和を意識する
・錯覚資産をつくる